中国でWebサイトを公開するには、
ICP登録(インターネットコンテンツプロバイダー登録)
が必要です。
日本語サイトでも、中国国内からのアクセスや信頼性を高めるためには、制度対応・技術対応・ユーザー視点の3つが欠かせません。
本ページでは、ICP登録の流れ、中国語対応のポイント、サーバー選定、SEO・信頼性向上策まで、中国向けWebサイト開設に必要な情報をわかりやすく解説します。
1. ICP登録とは?義務と対象
- 中国国内で公開されるWebサイトは、ICP登録が義務
- 外資企業・内資企業どちらも対象
- 登録がないとアクセス制限・信頼低下のリスクあり
2. ICP登録の流れと必要書類
- 登記企業名義で申請(外資企業でも可能)
- 必要書類:営業許可証、法定代表人情報、ドメイン証明など
- 登録完了までの目安:2〜4週間
3. 外資企業と内資企業の違い
| 項目 | 外資企業 | 内資企業 |
| 登録可能か | 可能 | 可能 |
| 信頼性 | 高い(法的保護あり) | パートナー依存のリスクあり |
| サーバー契約 | 外資名義でも可 | 中国人名義が必要な場合あり |
4. 日本語サイトの中国対応ポイント
- フォント:日本語フォントが中国端末で崩れないように調整
- 表現:安心・信頼・実績を強調するコピーが有効
- 表示速度:中国国内からのアクセス速度を意識した設計
5. サーバー・ドメイン・ホスティングの選び方
- 中国国内サーバー(阿里雲、騰訊雲など) vs 海外CDN
- ICP登録に対応したホスティング会社の選定
- .cnドメインの取得と管理
6. SEO・信頼性・ユーザー対応の工夫
- ICP登録番号の表示(フッターに必須)
- 中国語対応ページの設置(簡体字)
- WeChat・LINE連携で問い合わせ導線を強化
7. よくあるご質問
Q. ICP登録って何ですか?
– 中国でWebサイトを公開するための「公式な登録制度」です。日本語サイトでも必要です。
Q. 外資企業でもICP登録できますか?
– はい、営業許可証があれば外資企業名義でも申請できます。
Q. 登録しないとどうなりますか?
– 中国国内からのアクセスが不安定になったり、信頼性が下がることがあります。
Q. サーバーは中国国内に置かないといけませんか?
– 必須ではありませんが、表示速度や登録のしやすさを考えると中国国内サーバーが有利です。
Q. 日本語だけのサイトでも登録できますか?
– できます。ただし、中国語ページを併設すると信頼性が高まります。
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中国で会社を設立し、Webサイトを公開する場合、中国国内向けに安定したアクセスと制度対応を重視するなら、中国のレンタルサーバーを選ぶ方が有利です。
ただし、目的や運用体制によっては日本のサーバーにもメリットがあります。
以下に、両者の比較と選び方のポイントをまとめます。
| サイトの目的 | おすすめサーバー | 理由 |
| 中国国内のユーザー向け (信頼・速度・制度対応) |
中国サーバー (阿里雲、騰訊雲) |
ICP登録が可能、表示速度が速く、WeChat連携などもスムーズ |
| 日本・海外向け、または制度対応不要なテストサイト | 日本サーバー (さくらVPSX、server) |
管理が簡単、費用が安い、制度手続き不要 |
中国サーバー
メリット
- ICP登録が可能(中国国内での正式な公開に必要)
- 表示速度が速い(物理距離が近く、検閲による遅延が少ない)
- WeChat公式アカウントやAliPayとの連携がしやすい
- 中国法人の経費処理がしやすい(会計・税務上の利点)
デメリット
- ICP登録や公安局への届出など制度対応が必要
- 日本人管理者にとっては操作やサポートが難しい場合がある
- 費用がやや高め(通信料・管理費など)
日本サーバー
メリット
- 管理が簡単(日本語対応、操作に慣れている)
- 費用が安い(通信料・初期費用が低め)
- 制度対応不要(ICP登録なしでも公開可能)
デメリット
- 中国からのアクセスが遅くなる可能性あり(グレートファイアウォールの影響)
- WeChat・AliPayなどの中国サービスとの連携が制限されることがある
選び方のポイント
- 中国国内ユーザーがメイン
→ 中国サーバー+ICP登録 - 日本人向けの情報発信・テスト運用
→ 日本サーバーで十分 - 将来的にWeChat連携や広告展開を予定している
→ 中国サーバーが有利